大塚愛

大塚愛



大塚愛似のかわいい娘が出てきた。

実際の知り合いではないし、芸能人でもない、夢中の人物。

自分のタイプではなかったが、多くの人がカワイイと思うだろうその人と、よく分からない建造物の中に二人でいた。

僕は彼女の噂を友人から聞いていた。
「誰にでも抱きついたりする女だと。それで男の方が勘違いで舞い上がって、何度もイザコザが起きてると。」
ありえる話だ。
僕はそんなイザコザに巻き込まれるのは面倒だ。なるべく彼女とは関わらない様にしよう…

…しかし案の定、彼女は僕にも抱きついてきた。

話を聞いて彼女の素性を知っているとはいえ、好意があるとしか思えない微笑みと、大塚愛の様なルックス、そして抱きつかれたときに感じる温もり、安らぎ…

これは、確かに、いい。

騙されちゃいけない、騙されちゃいけない。必死で理性を保とうとする。

だが、無理矢理彼女を突き放したりはしない。
(こういう所が僕のダメな所なんだよな)そう思う。
彼女にされるがままになってる。
だんだん解らなくなってくる。

温もりと安らぎに包まれる。

…包まれていたい…


彼女の肩が露(あらわ)になる。

彼女の肩には、腫瘍みたいたデキモノが沢山出来ていた。
肩一帯が茶色く焦げたように濁っている。

よく見るとそれはコーヒーゼリーを掻き混ぜたような状態で、茶色の鉱石のような、透明感と形だった。

でも、僕は判断力がとても鈍っていて、何だか分からなかった。病気だろうか?
気安く話題にしたら彼女を傷付ける可能性がある、触れないことにしよう。
理性のほとんど無くなった脳で判断を下す。

そして、彼女の上半身の全てが露になった。


彼女の背中には「なると」が食い込んでいた。

食べ物のなるとだ。

なるとのスライスされたものが、彼女の背中に半分くらい埋まっていて、新しく皮がつくられ、既に肉体の一部と化してる。



…僕は、彼女とどうやって接したらいいのだろう?

全てが解らなくなった。